温かな風に

優しく、人と争いたくない気持ちで過ごしてきた人も、時々自分の中から溢れ出て来る、抑え切れないくらいの激しい気持ちに気付くことがある。

その気持ちに気付いた時に必死に抑え込もうとすると、そこに力を掛けすぎて、自分自身の表現を忘れてしまうことが多い。

今、自分が口を開けば相手が傷ついてしまう。

今、自分が少しでも口を開けば、自分自身の激しい気持ちに負けてしまいそう。



いつしかその人の優しさがまったく前に出せなくなる。
ただただ時の過ぎることを待つ。

人が安定した心を土台に前に進んでいるんだとしたら、
突然目の前にグランドキャニオンばりの切り立った崖に出会ったかのような茫然とした状態になる。
そのまんま前に進むんだとしたら、死にもの狂いで崖を降りたり登ったりしながら、その先を目指すことになる。

普通なら、少し見る方角を変えてみる。
迂回して行けるか、少し脇道にそれて、今よりも少し楽で、無理なく自分の進みたい方向に行ける道を探すか。
「賢くない」と言われるかもしれない。
でも、純粋過ぎる人々は、死にもの狂いであってもまっすぐに進もうとしたりする。

そして、
そのせいで一人で立ち止まってしまうことがある。

明らかに誰かの助けが必要。
だけど、心の目は壮大な地表に立った豆粒のような自分を写し出し、聞こえて来る声もどこか幻のように、風の音のように流れて、自分を通り過ぎて行く。

その時、どんな助けが必要なのか。

本人もわからない。

もし、自分がその時にその人に出会ったら。
あるいはその人が自分自身であったら。

なんなのか。

僕が答えを持っているわけではない。
ただ、人の声が風ならば、温かな風になりたい。
その人が導かれるような温かな風。
疲れを癒しながらまた前を向けるように、少しずつ一歩を踏み出す勇気を持てる風。

まぁ今は僕の方が疲れちゃってるんだけどね(苦笑)

今年一年を乗り切れば、そんな風に少しはなれるんじゃないかなんて思ってます。
さぁ、明日から一丁踏ん張っていきますか!!